三夜 宙-sora-
ケータがデュアルカインドであるか否かを検査するため、アサミはモーディワープ本部へと向かっていた。もちろんケータと、ヒノキも同行している。一同は海上エアポート・ホタルイカからC-21輸送機に乗り込み、飛び立った。
ヒノキがトイレに立った直後、機内の照明が一斉に消えた。アサミとケータは事情を聞きに行くが、乗務員はダミー人形にすり替わっていた。機内中に響き渡る「死ね……」というつぶやき。人形たちはついに破壊活動を開始するが、不気味なつぶやきが木箱の中に仕組まれたスピーカーから流れてくることに、ケータは気づいた。すべては超常現象ではなく、何者かが仕掛けたものだったのだ。アサミは語る。人間が闇を怖れるのは、想像力があるからだ。闇の中にはなにがあるかわからないから、そこにあるものを想像して、恐怖を覚える。これは想像力を利用した罠だと、アサミは見抜く。
そこへ凶器を持ったダミー人形が押し寄せてくる。逃げる二人の前にやはり追われてきたヒノキが現れる。彼らは前後から追いつめられてしまったのだ。
その時、輸送機と平行して飛ぶ影が現れた。ベターマン・ネブラである。ダミー人形は爆薬を背負って、次々とネブラに特攻していくが、ネブラはサイコヴォイスでダミー人形たちを崩壊させる。やがて、輸送機はコントロールを失い、海へ墜落を始めた。だが、ネブラはその超常能力で輸送機を操り、飛行させるのだった。