ベターマン

話 -story-

九夜 海-aqua-

 ケータがランド・メディカル・センターで見た、アルジャーノンの被害者たちを収めたカプセルは、大型貨物船イカヅチ丸によって海上に運び出されたらしい。だが、イカヅチ丸を拿捕したはずの海上保安庁の巡視船三隻が連絡を絶った。調査を依頼されたアカマツ工業の一同は、ポンポン丸で出航する。そこへヘリで合流してくるアサミ。だが、出港直前にヤナギが行方不明になったため、ヒノキとカエデがティランにダイブして、調査に向かった。
 イカヅチ丸に突入したティランは、二重壁の奥から、行方不明の被害者たちを収めたカプセルを発見する。だが、いきなり激しい浸水が起こり、ティランは制御不能となって流されてしまう。沈んでいくイカヅチ丸から二人を救うため、覚醒人にダイブするケータ、そしてサクラ。覚醒人は水中用装備がないにも関わらず、見事に泳いでみせる。そこでケータが見たものは、様々な海棲生物の遺伝子を併せ持つ謎の生物レヴィであった。覚醒人はシナプス弾撃でレヴィを倒すが、それは無数の触手の一部でしかない。
 だが、そこへベターマンの新たなる姿、アクアが現れた。超高速で海中を移動したアクアは、必殺技サイコフルードでアポトーシス…自殺命令をレヴィに送り込む。その途端、海底がせり上がりはじめた。レヴィの本体は、全長二千メートルの巨大な群体だったのだ。レヴィが滅びた隙にケータはティランを救出するが、そのセリブヘッドを満たすリンカージェルの輝きに、学校の地下で見た光と同じものを感じるのだった。

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