十六夜 現-ututu-
アカマツ工業からメンテキャリアごと、ヤナギは無断でティランを運び出す。三つの黒い翳が近づいていることを感じるサクラ。それが先日盗まれたという初期型ティラン…プルミエ、ドゥジ、トロワのことではないかと、アサミは推測する。その予測の通り、同行したカエデとともに、謎の声に導かれて健康ランドへたどりついたヤナギの前に、三機のティランが現れる。
一方、ヤクスギは何事かを警告し、ケータとヒノキを結界の中に封じ込めていた。そして、ネブラとトゥルバの死闘も続いている。超高圧電流とサイコヴォイスの併せ技もトゥルバには通用せず、逆にサイコカームをくらってしまう。
三機のティランには、誰もダイブしていなかった。アサミを狙う者たちが操っているようだ。ティランのツインシナプス弾撃によってプルミエとトロワを破壊したものの、残ったドゥジに、ヤナギは懐かしいケイの存在を感じる。そして、操っていた者たちはヤクスギに倒された。ドゥジのセリブヘッドへ乗り込んだヤナギは、組み込まれていた生体ユニットを抱きしめながら、機能停止させる。そのユニットには、亡きケイの大脳皮質が組み込まれていたのだ。兄の腕の中で、やっと永い眠りにつくケイ。
そして、ボダイジュに敗れたラミアは、海にただよっていた……。