十七夜 夢-yume-
ボダイジュとの戦いに傷ついたラミアは、セーメの呼びかけに応える余裕もなく、眠りについた。だが、そのかたわらにはケータが江ノ島で売りつけられたものと同じ、白木の鳥居が置かれていた……。
一方、ケータは最悪の夢で目覚めていた。海辺でキスした相手がヒノキから、ウッシーに入れ替わってしまったのだ。げっそりしながら登校すると、教室の同級生全員がダミー人形になっていた。愕然としながら目覚めたケータは、自分が授業中に居眠りしていたことに気づいた。
悪夢に苦しめられていたのは、ケータだけではなかった。アカマツやヤナギやアサミ、そしてラミアとボダイジュまでもが夢の牢獄に囚われていた。悪夢の中で、果てしない戦いを続けるネブラとトゥルバ。自分が夢の中にいることに、次第にみなが気づき出す。しかし、目覚めたくても目覚めることができない。そんな中、ただひとりカエデだけは、他の者と違う夢を見ていた。カクタスの姿を借りて、カエデを呼び寄せようとする謎の存在。その正体は、ケータに鳥居を売りつけた占い師マァムであった。そこへヤクスギが現れ、チャクラの法力でマァムを倒す。
ケータたちの身近にあった鳥居は砕け、一同は悪夢から解放された。ベターマンたちは、自分たちを苦しめる人間、救った人間の力に戦慄する。